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フォーリング・ダウンのxoのレビュー・感想・評価

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)
1.5
下手くそな映画。
主人公の動機や人物像ひいては彼を媒介としてこの作品が伝えたいことが、どんどんボヤッとしていく。

序盤はまだいい。ままならぬ現実。色んなものにイライラしてカッとなり、抑圧したくなるのはわかる。
支払いはちゃんとするって側面で、善・悪でいう善側に彼はいて、観客に同一視して見てもらいたいのかと思ったら、ハンバーガーショップのシーケンスで、どうやらそうでもないことがわかる。

"たかり屋"が嫌いなのかと思ったら、差別主義者と自分は違うんだと否定する。
チンピラを殺し、バーガーショップで衆目を浴びるも本人はケロッとしてて、観客が思うよりだいぶあとの段階で「取り返しがつかなくなった」と言う。

見てるうちに、単に、行動に理念がない行き当たりばったりなサイコ野郎の珍道中、っていう程度の些末なものに思えてくる。
「主人は私を殴りはしないけど…」で情状酌量の余地を残すのも、終わってみればその意図がわからんし。。

冒頭、あの刑事の「いくらなんでも」ってくらいマンガ的、非現実的な扱われ方の描写からして嫌な予感はしたんだけど。。
後半、単なる勘によってグイグイ動いていくのもどうかと思うし、論拠がなにもないのに「職場に電話しろ」って。。

適当なノリでいろんな要素を盛り込まんほうが良かったでしょ。刑事の妻も子どもの話も要らない。妻に対する最終的な夫の対処が良しとされる感じもどうかと思った。
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