コンバッハの貧しい七人の農民が、郵便馬車を襲い、大金を手にする。急に金遣いが荒くなったので、すぐの逮捕、裁判になる。公開処刑を恐れ、自殺する者も出る。だが、ひとり、裁判権の及ばないユダヤ人の靴下商人は、アメリカへ移住しようと、霧の中へ消える。
集団の実行者と、ひとりの（集団の加われない）傍観者という配置は、『テルレスの青春』を思わせる。ここでは、支配者、権力者への従順、貧しい農民からの労働力の搾取が鮮明に描かれている。本作の脚本に、マルガレーテ・フォン・トロッタが参加している。
ところで、本作を観ていて、新藤兼人の『狼』を思い出した。保険営業マンたちが、現金輸送車を襲う話だ。

タイトルで予想してたイザコザとは全然違っていた。
選択肢のない人たちが考えなしに罪を犯す話。軽薄で愚かな奴らといえばそれまでだが、そもそも考える余裕も機会も彼らの人生には用意されてなかった。
BGMがちょくちょく日本の昭和ヤクザ映画みたいでよかった。シュレンドルフの映像はやはり好みだなと思う。
ファスビンダーがちょい役だがハマり役の嫌なやつとして出てきてテンション上がる。

ドラマ

• #撮影FranzRath
• #音楽KlausDoldinger
• #編集ClausvonBoro
• #衣装HannaAxmann-Rezzori