名古屋空襲において撃墜され日本軍に囚われた米兵27名を斬首したことに対する軍事法廷を舞台とした物語。
法的視点を添えて戦争のひとつの現場に焦点を当てている。
空からの爆撃が国際法上許容されていたのは、その標的が軍事目的のものである場合のみだという。軍事工場などが無い市街地を狙った名古屋空襲は無差別爆撃だったのではないかと。
しかし、無差別爆撃だったとしても、裁くための手続きに問題があったのではないかと問われていく。
部下だった者たちを守ろうと闘う主人公の高潔さが、観るものの目線を完全に日本寄りに立たせてしまう。そこに物足りなさを感じた。
いや、この物語ではそこは必然なんだろうなあ。どう受け取るかは、観る側次第ということか。