おくちん

ふたりのおくちんのレビュー・感想・評価

ふたり(1991年製作の映画)
3.4
ブルーレイで鑑賞。とても久しぶりに観ました。NHKで観てこの作品に惹かれ、高校生の時に劇場で観ました。上映前にテレビ版を先に放送するという画期的な作品でした。当時、私は赤川次郎の大ファンで原作も読みました。今観ると、中嶋朋子がいい演技をしていたんだなあと気がつきました。妹を残して亡くなった千鶴子。妹の成長を見守り、また嫉妬し、受け入れる姿がよく演じられています。当時はドラマ北の国からのイメージが離れず、邪魔をしていたんだなと思いました。このふたりは、姉妹、親子、親友、夫婦とさまざまなふたりが描かれています。主人公の実加は周りの人との関わりの中で、自分の居場所に気づいていきました。原作では実加の成長を描き、この劇版では千鶴子の物語だったんだなと思いました。妹を思い、妹の成長とともに、離れていく姉千鶴子の旅立ちを描いていました。ラストの坂道を登っていく姿に重なります。自分の青年期と共にあった、素敵なファンタジーです^_^心が伝わるポスターも私のお気に入りです。