あ

臨死のあのレビュー・感想・評価

臨死(1989年製作の映画)
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海のカットで始まって終わるのが彼岸/此岸のように見えて日本かと思って驚いた。最初音楽が流れているのもびっくり。
ある患者が死んだとき、感傷に浸る間もくれずに次のドラマへ繋げる編集は、過度にウェットになるのを避けているみたいに感じられた。また、ICUを一般病棟へ移動するため出る/白い布に包まれて出るのコントラストも残酷に繋げていた。

大きいメガネの先生と口髭の先生など、明確な描き分け。白衣で去っていく後ろ姿とかどう考えてもかっこいいやん。
大メガネ先生(不謹慎ジョークいいがち)とジュリエット・ビノシュ似の先生はいつも意見が真っ向から対立してるのに、それが当たり前という感じで、絶えず対話し続けているのがよい。患者と医師も、あるところでは友人かのように対話し続ける。臨死に関わる問題は決着がつくものではないだろうと思うけど、対話し続けていることに可能性を見出し、またそれがある意味決着だと思えた。
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