久しぶりに邦画チョイス。『ルームロンダリング』以来の15作品ぶり。なのに、突然これを再鑑賞。邦画の選び方が自分でもよくわからなくなっている。
上戸彩が可愛い。まずはそこ。あずみ、男たちにもまれながら山奥で刺客として育ち化粧っ気のないキャラクターだが、可愛さが滲み出てる。ちょいちょい見せる笑顔とか、紅をひいて着物着るシーンとか、寂しがる顔とか、もう当時の彼女のあどけなさが存分に出てて堪らない。一方で、戦う女としてもキリッとした目つきと過去の悲しみを背負う陰の部分と言うほど愛想のない振る舞いで、あまり原作コミックを知らないけども、あずみっぽさもあるように思う。
そして、脇を固める男たち。豪華過ぎる。原田芳雄、竹中直人はしかり、北村一輝、オダギリジョー、エンケン、伊武雅刀、なんじゃこりゃ。一部のビッグネームがとんでもない贅沢な使われ方。すごいな、良くこれで彼らは出演を許したな。
それで言うと、あずみの仲間たち。小栗旬、小橋賢児、瑛太、石垣佑磨、金子貴俊、成宮寛貴などなど。これもなんじゃこりゃ。結構冒頭に刺客として山を降りる最後の試練がこれまた過酷な課題だが、そんな贅沢な使い方で良いのか。
全体通してビッグネームが集い過ぎて物語の進行が重たくなり、枝葉のシーンが多く、もっさりしてしまう傾向は否めないものの、とはいえ、ここまで誰も彼も知ってる人だと誰が殺るか殺られるかがわからなくて先が読めない展開は良い。
原作をあまり知らないのであえてディテールのあーだこーだにも拘らずにワクワクしながら見れる。
そんなこんなでセリフも多いが、そんな中であえて上戸彩のセリフは比較的少なめなのであずみと上戸彩のミステリアス感が対照的で良いかもしれない。
そして、皆さんの大立ち回りも“無双”感があって爽快。本格的な殺陣かどうかはさておき、迫力は満点。
セットや爆破やエキストラも金の掛け方が半端ではなく、当時の邦画業界の意地みたいなものも感じる。
ある意味、原作の世界観と言うか、アニメっぽさも盛り込まれててそれはそれでそういうのが好きな人には堪らないと思う。
あー、「きっさまー！」と言われたい。あの出立で「あの子、スゴイよー！」を連呼するオダギリジョーの気持ちがよくわかる。
