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THE 4TH KIND フォース・カインドのNinjaのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

フェイクドキュメンタリーというのかモキュメンタリーというのか分類はわかりませんが、こういうのはすごく好きだなあ。

この手法の映画ではカメラが設置型だったり、あるいは手持ちの素人ホームビデオだったりして、何かが起きていても画面がそれをとらえないということが多々起きる。こういう見せない美学は想像の余地があり、どんなリアルな映像をも超えてくる迫力を生み出すことがある。

今作は実際のものとされるテープの映像が乱れに乱れまくる。そりゃもうエッチな映像のモザイク以上に何かが起きているところを見せてくれない。想像は否応なく膨らむ。

基本的に映像の乱れ一本槍でやってくるのでそこはやや単調さにつながっててマイナスにも思えるが、この映像の乱れは常に「何か」が迫っている時に限られている。それに気づくとこの手法の一貫性にも意味が出てくる。インタビューシーンでの微細な映像の乱れがつながってくるのだ。この「何か」は今このインタビューのときもアビゲイルタイラー博士を離れず監視しているのかもしれない…と。

フェイク映像の技法というのはワッと流行ってある程度出尽くしたと思うので、その技法にどんな意味を持たせるのかという点にもっと注目が集まって欲しい。そうすればフェイクドキュメンタリー的な作品ももっと作られてくれるのではないか、と期待している。
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