ありきたりなタイトルだが、中身は全うだし、道を踏み外した少年たちの負の青春映画のようでもある。
外界から完全に切り離され、時が止まった檻の中で繰り広げられる、あまりにも幼い少年たちだけの世界はどこまでも惨たらしく、どこまでも美しかった。
ショーン・ペンの役はトム・クルーズとケヴィン・ベーコンもオーディションを受けていたらしいが、ショーン・ペンの若さ溢れるみずみずしさと若さゆえの不安定さ、時として覗かせる眼光の鋭さには目を逸らせない凄まじいオーラが放出されているようだった。
愛する少女に会いたい一心で脱走し、無事再会を果たした少年が顔をくしゃくしゃにして泣く姿が本当に切ない。
また本作はアリー・シーディの映画デビュー作ということである。