うめ

ネバーエンディング・ストーリーのうめのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ワクワク‥小説そのものの世界観?

小学校の学級文庫に、ミヒャエルエンデの原作、果てしない物語があり、もうそれはそれは夢中で読んでいたのを思い出します。何度繰り返し読んだことでしょう。

世界を無が襲う、その設定だけでドキドキするのに、美しい幼心の君を病から救う方法は、新しい名前を付けてあげること‥
なんてロマンチックなんでしょう。


学校の用具室、一人ホコリにまみれて本を読むバスチアン、本を読んで思い描いた場面が、かなり想像通りで興奮しました。(原作ではバスチアンはでぶっちょの男の子のはずでしたし、私はもっと小さい部屋を想像してましたが。)


私の曖昧な記憶を持ってしても、名前の通りとても長いお話でした。あのバスチアンがファンタージェンと現実の境を越えていく感じがもどかしくも病みつきになるような感覚は原作の通りにはゆきません。

しかし90分の中でうまくアトレーユの冒険とバスチアンの場面が繰り返されており、原作の方雰囲気を出せていたのではないでしょうか。


原作はもっとメッセージ性が強かった覚えがありましたが、短い映画です、最後はパパッと美しくまとめた感じがありました。そのせいかあまり内容は印象に残らない勿体なさを感じます。

最後のシーンに首を傾げて調べたら、やはり原作ではない場面を入れているのですね。
別物として観るには勿体ないというか、せっかく世界観が完璧なのに寂しい気持ちになりますが、小説は小説で、映画は映画で楽しんでみたい作品です。


竜の名前もファルコンだったかなあ、と思って調べたら、原作ではフッフールという名前でした!名前のつけ方がいちいちツボです。(忘れっぽい私ですが、果てしない物語の太っちょの主人公の名前はバスチアン、というのは大学生の今でもすぐ思い出せます。)この竜がかわいいかわいい!古い映画なので笑っちゃうような映像がたまにありますが、いかにもヌイグルミな龍が可愛かったです!(でも鼻の穴とか生きてるみたいに膨らむのはなんでだろ。)

ファンタージェンの住人達も可愛かったり奇怪だったり、とっても面白い映像なので、子供が観ると興奮しそうです。
うめ

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