ジャック・ニコルソン主演
アレクサンダー・ペイン監督
定年退職したウォーレン・シュミット。妻の急死により生きる希望を失っていたがアフリカの貧しい子供に支援することとキャンピングカーで思い出の場所を旅することを決意する。
スローテンポで物語が進んでいきます。シュールなコメディになっていてジャック・ニコルソンの演技が素晴らしいです。
出会ってすぐの女性に慰めてもらいいきなりキスしてぶちギレられたり、ウォーターベッドと格闘したり、キャシー・ベイツからもらった痛み止めの薬が強くてヘロヘロになったりと間抜けです😂
その間抜けっぷりが魅力的で愛おしい。
この前レビューしたキアロスタミの『クローズ・アップ』にもテーマが似ていました。
人生で何者かになりたかったウォーレン。雑誌の表紙を飾るようなビジネスマンになりたかったがそこまでなれず気がついたら定年に。そして援助をすることにして生き甲斐を見つけるが、妻の死という不幸に見舞われる。運に振り回されるのだ。
娘の結婚にも不満があるし、何もかも気に食わない。
しかし時の流れに沿って生きようとする。
そんな彼を最後に素晴らしい感動が待っている。
アレクサンダー・ペインは汚い部分をちゃんと入れる。ウォーレンが結婚式で素晴らしいスピーチをしたあと、トイレで小便をするシーンを入れるほどだ。綺麗事では人生はやっていけないのだと。
それでもラストシーンは見事に感動させて終わる。あのジャック・ニコルソンの泣き顔を観れただけでもこの映画は一見の価値があると思います。
アレクサンダー・ペインも観ていきたい!この人の作品は歳を取ってから見直すとまた違った視点で見れそう!