ゆっきー

殺人地帯U・S・Aのゆっきーのネタバレレビュー・内容・結末

殺人地帯U・S・A(1961年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

1961年製作の遅れてきた傑作ノワール。幼少の頃、目の前で父が殺される。(この時の路地の影絵演出は凄い。)20年後、顔が分からない父の仇の3人を殺しに行く話。
クローズ・アップの使い方が天才的だった!

中盤の助けた女と主人公が公園で会話するシーン、延々クローズ・アップを使った切り替しで撮られるのだけど、酔って氷をしゃぶりながら絡んでくる女の顔のショットが全て真正面から撮られ、鮮烈な印象を残す。しかもしゃぶり方が完全にフェラ。早過ぎた疑似AV。

しかし、普通は主人公が追いつめられたりと話に波があるもんだが、この映画、完全に主人公の策略に敵も警察も掛りまくる、一点突破型の話。
しかしフラーの性急なテンポが効きまくってて、異常なまでに面白いのだ。

ラストもノワールの基本のように、路上ですよ!路上で死ぬのよ!だって、ノワールだもの。『勝手にしやがれ』のような撮影だが、こちらの方が完全に凄い。このラストほんと凄い。静止画となり、死体の握られた拳に、ズームして終わる。かっこよすぎる。
ゆっきー

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