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ストーカーのreinaのレビュー・感想・評価

ストーカー(1979年製作の映画)
3.9
『ストーカー』というこの映画について何かを語ろうと言葉を探して書いてみるたびに映画の中身がぼろぼろとこぼれ落ちてしまう気がする。握った砂のように指の間からこぼれてしまう。だがなんとか「言葉」という形にして記録を残してみよう。

3人が揉めるシーンで涙が出てしまった。私とストーカーが重なったような気がして。「私にはここしか無いんです」(観てから日が経っているのでかなり曖昧)とこぼすストーカーを見て、私の中にも「ゾーン」のようなものが存在すると気がついた。守られなければならない危うい心の拠り所のような存在。秘密の部屋。

直線的道が必ずしも近道とは限らない。ある地点に到達するには最短の道ではなく、通過すべきルートがある場合がある。私の一向に前に(?)進まない人生もそのようなものなのかもしれない。ストーカーの娘とは異なり、私には障害だけがあり残念ながらサイコキネシスの力は無いようだけれど。
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