こまち

タクシードライバーのこまちのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.8
カメラワークや、夜の街の妖しいネオンサイン、bgmのジャズがおしゃれで、粋なアメリカの側面を映しながら、帰還兵の主人公を通してダークサイドを突きつけられる。

一目惚れした女性に勝手に過度に期待して、裏切られた気になって罵倒したり、人の孤独感が牙を剥いた時の恐ろしさ。
彼が抱える虚無感、孤独、社会への不信感は、ベトナム戦争が残したアメリカ社会の闇というか、、
戦争に限らずいろんな事情で孤独になるし、今の時代はより孤独感も生まれやすいからこそ対岸の火事ではない。

候補者暗殺を企み、体を鍛え上げて銃を身につけていつでも手を下せるようにしていたものの中々踏みきれなかったり、一度タクシーに乗りかけたけど連れ去られた少女を必死で助けようとしたり、人間の理性や情も感じる。
タガが外れないように、外さないための意味を探していたのかもしれない。
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