この映画が「ジョーカー」に影響を与えたと知り、驚きと共に納得できる作品だった。
確かにジョーカーとトラヴィスには共通点が多くある。例えば、世の中のために働いているが光が差すことはなく、道を踏み外してしまうことや、人生の日々を楽しめてないことや、急に人が豹変してしまうことだ。
トラヴィスの好きな人に嫌われてしまってからの行動が印象に残っている。何度も電話をしたり、花を何度も送ったり。恥ずかしいが、私も似たようなことをしたことがあり、他人事とは思えなかった。どうしても振り向いて欲しいし、途中から諦めてくるが、1%でも勝機があるなら…と考えてしまう。
しかし、トラヴィスはここからの行動が異常だった。
見ず知らずの娼婦(アイリス)との食事のシーンでトラヴィスがアイリスに口を出すが、余計なお世話なんじゃないかと思ってしまった。
最後のシーンでは緊迫感があり、結局トラヴィスはいい奴なのか悪い奴なのか。
タクシーに乗るベッツィにそっけない態度を取るのも意味深だった。