アメリカを横断するロードムービーでもあった。移動するごとにさらに謎が深まる感じ、悪い夢を見ている感じで気づいたらとんでもないシチュエーションに追い込まれてる。『マルホランド・ドライブ』はこれを敷衍しているのだろうか。
破壊活動の容疑をかけられ指名手配される主人公を無条件に信頼し匿う人たち…一人暮らしをする盲人の男性や巡業サーカス団の人々などは、わずかな登場ながらもそれぞれ異様な印象を残す。
車のファンで手錠を切るシーンの切り返しや、しがみついた袖の縫い目が徐々に切れていくアップと色んな角度からの自由の女神像の切り返しなどの緊迫感。