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群盗、第七章のoのレビュー・感想・評価

群盗、第七章(1996年製作の映画)
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マルチバースなんて言わなくても転生ものっぽい映画は過去にもあったわけで、イオセリアーニのそれはこれまた面白い。
あの時代の因縁はこの時代の良縁なのか、変わりゆく関係性の中で、引き継がれる思慕。
ジョージアの監督らしく、戦争が日常にある世界があることを淡々と描くあたりに作家性を感じた。肯定でも否定でもなく、戦争がある世界を生きているということ、避けられないものとしてある戦争とでもいうか。日常に溶け込んだ戦争の風景は、第二次世界大戦後、平和を享受している日本に住む自分と生きている世界が違う気がしてしまうけれど、でも同じ世界で起きていることなんだと思うと世界の果てしない広さを痛感させられる。
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