三樹夫

沈黙シリーズ第3弾/暴走特急の三樹夫のレビュー・感想・評価

3.8
CIAを人格に問題がありとクビにされたモジャ毛が傭兵と組んで列車をハイジャック。自身が開発した軍事衛星も乗っ取りに成功したが、列車の中には処刑調理人ライバックが乗っていた。一人また一人とテロリストがゴミクズみたいに無表情のセガールに殺されていくという『沈黙の戦艦』の正式な続編。前作はダイ・ハード in 戦艦だったのが、今作ではダイ・ハード in 列車になってるぐらいのもんで、多少のステルス要素はあるものの殺人マシーンのコックがどこで習ったんだろうみたいなセガール流暗黒殺人柔術を駆使して死体の山を築いていく安心感たっぷりの映画。今作ではそこに典型的なコメディパートナー役(マジカル・ニグロ)と姪を入れてるが、人質取ったと思ったらこんなもん必要ねーと即コマンドーバトルに突入し姪の影は薄い。

ひたすらセガールが無双する映画で、唯一手こずってたのが崖ぐらいという無双っぷりをっ見せる。列車に乗り込んできたハゲテロリストをさっそく一瞬でぶっ飛ばしてて笑ってしまった。今作でもキッチンにあるものを使ってお手製の武器を作るというシーンがあるが、とんでもなく残虐な爆弾作ってて、作中一番のやべー奴がヒーロー側という、80年代~90年代ぐらいに主にシュワがせっせと作っていたアクション映画の系譜の映画である。最後もドア閉めて指ちょん切って落とすという、スプラッター映画のモンスターぐらいの残虐さをお見舞いし観る者の心に何とも言えない余韻を残す。対ラスボス戦もハジキ捨ててひたすら相手をボコボコにしており、たまにこういう映画が無性に観たくなる時がある。
三樹夫

三樹夫