ひでG

眼下の敵のひでGのレビュー・感想・評価

眼下の敵(1957年製作の映画)
3.9
お友達から、「20th century Fox戦争映画プルーレイ 10巻セット」をプレゼントして頂き、早速、本作を鑑賞!😃
(「トラトラトラ」「史上最大の作戦」「大脱走」など長編が多いので、じっくり楽しませてもらいます。ありがとうございました😊)

さて、題名は昔から知っていましたが、観るのは初めての本作。

とても面白かったです!

「トップガン・マーベリック」のプロデューサーとトム・クルーズが、
「戦争映画というより、スポーツ映画的にしたい。」と語っていたと聴いたことがあるが、

この映画は、まさにスポーツ的な戦争映画

潜水艦ものって
なかなかの名作揃いですよね。

この映画も第二次世界大戦時の米軍の駆逐艦とドイツのUボートの戦いを描いた潜水艦ものの名作に加えてもいいと思います。

今回、気が付いたのですが、
潜水艦ものって、一方が攻撃し、他方が守る(逃げる)
そして、攻守が代わり、守り側の攻撃が行われるって感じの

スポーツで言えば、ベースボール型、
囲碁や将棋、チェスにも似ている。

他方、地上戦の映画は、フットボール型、双方入り乱れ、攻守が素早く入れ替わる。

軍服や軍旗で見分けるが、人物のアップでは識別できない時もある。

そーゆー意味で、潜水艦ものは、とても観やすい、分かりやすい!

また、スポーツ的と言い切れる、特別な配慮をこの映画では、さりげなく、そつなく入れ込んでいる。

まず、アメリカ映画ですから、主役は、
ロバート・ミッチェム演じる駆逐艦の艦長。

平時には姿も現さず、いざという時にキレキレの指示を出すリーダーだが、根っからの軍人ではない。

他方、それに対する潜水艦の艦長。彼がコテコテのナチスであったなら、スポーツ的に描くことは到底できない。
ナチスに対しては、それは成り立たない。

ところがクルト・ユルゲンスが演じる潜水艦の艦長は、ヒトラーには心を許していない。
ナチの旗に自分の洋服を掛けたり、遠回りながら、批判めいた発言もしたりらしている。

この人物像をきちんと描くことで、
双方、なかなかやるじゃん風のスポーツ的な作品となったのだと思う。

このクルト・ユルゲンス、とても人間的で、魅力的だ。

ラストはさすがにやり過ぎかな?とも思うところもあるけど、後味はスッキリして、
まあ、これも良かったかなと思えました。

さあ、お互いの艦長が次はどの手を打つかなと、戦争の本質や悲惨さを忘れて、楽しませてもらいました。
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