ヴィヴィアン・リーが『風と共に去りぬ』で大ブレイクする前、イギリス時代の作品。夫となるローレンス・オリヴィエとの共演ですが、まだヴィヴィアンが初々しくてこれまた素敵!本作が2人の初共演とのことでした。
無敵を誇ったスペインとイングランドの戦いを中心に描いた歴史メロドラマ。とはいえ、いわゆるアルマダ海戦などの戦闘シーンはほぼ皆無なので、タイトルとのアンマッチ具合が甚だしいなと...。
ヴィヴィアンとオリヴィエも決して主役という立ち位置ではなくて、あくまでエリザベス1世が中心人物として据えられています。エリザベス役の名女優フローラ・ロブソンは、肖像画からそのまま出てきたような貫禄と容貌で、今まで観たエリザベス役の中でも特段イメージに近い配役な気がしました。
しかもしかも!"無敵艦隊"というならば、スペインの視点で描いて欲しいのに、イギリス映画だからなのか、完全にイギリスからの視点のみだったのがちょっぴり残念でした。"太陽の沈まぬ国"として名を馳せたスペインの偉大な国王だったフェリペ2世もキャラクターとしてはしっかり登場していたので、なんだか不完全燃焼という感じでした...。