テレンス・マリック監督の名作をやっと。
ワールド全開、唸るほどの映像だった。
以前観たドキュメンタリー『ビジョンズ・オブ・ライト~』でも取り上げられてた自然光に拘った撮影は、大自然の神秘性に迫る反面 途方もなく忍耐も強いられただろうなぁ…
マジック・アワーも美しかった。
若きリチャード・ギアVSサム・シェパードの構図。心情描写が繊細で、またそれぞれに切ない。ある意味心理戦でもある。
愛だけじゃ生きていけない。一方愛さえあれば生きていける。あまりに人生に於ける置かれた場所の差が残酷。若きサム・シェパードの嫌味のない裕福さが眩しい。(序盤は)… だけに、疑心暗鬼、嫉妬へと人間味を増す過程が辛い。
涼しい顔をして野心家リチャード・ギアの演技もまた素晴らしい。個人的には少し渋みを増した頃の方が好みだけど。
イナゴの大軍、麦畑一面を焼き尽くす迫力のシーン、テレンス・マリック監督ならではの映像美で描く壮大な抒情詩。
そして、なるほど!音楽はモリコーネ。