BK477

ターミネーター2のBK477のレビュー・感想・評価

ターミネーター2(1991年製作の映画)
4.5
みんな大好きT2は人類の宝。
全盛期のシュワちゃんは最高に格好良いし、
悪役のロバートパトリックも最高。

しかし、A.Iが怖いという人は、まちがいなく本作のスカイネットが頭の端にある。(スカイネットという名前も天才。まるでクラウド化を予言しているよう)

「ジョーズ」という作品がサメという生き物への印象を変えてしまったように、ある意味罪な作品の1つだと思う。 そうです機械は人類の敵になります。(笑)
なので今すぐ機械を捨てよう。というメッセージに見えなくもないが
結局機械は鉄人28号で、ヒトが適切に使えば共存できるかもよ、というのがメッセージなのだと思う。

また本作は「アベンジャーズ・エンドゲーム」以前のタイムトラベルものの要素もある。 エンドゲームという作品は、エポックメイキング(革新点)になっていると私は思う。 たとえば今から過去にタイムトラベルしてヒトラーを生む前の母や、幼少期のヒトラーを抹殺したところで今の我々が生きる世界には何の影響も及ぼさないというのがエンドゲーム以降の共通認識と思われ、

過去は変えられない(少なくとも、この世界線の過去は)

これが今後のタイムトラベルものの定番になるはず。

そんな中で、いわゆるエンドゲーム以前のタイムトラベルもの「バックトゥザフューチャー」とかターミネーターシリーズは興味深い。
もしスカイネットが「今の我々の世界は変えられないが、別の世界ではAIが勝てるように」と希望を託してターミネーターを過去に送ったと考えると、なかなか面白い。

冷静に考えれば、T-1000を前作と同じ時間に送り込んだり、100体ぐらいのターミネーターで過去のサラを抹殺すればいいだけの様に思うが
それを言っちゃあおしめえよってことで、T-1000は世界で一体しか作れなかった究極のフラッグシップモデルかもしれないし
複数のターミネーターを同時に送ることも技術的な制約とかで無理だったのでしょう。
そして、T-1000を本作以前に送るのが不可能だったと考えよう。たぶん、過去に送れる時間的距離に限界があるのでしょう。

そういう、いろいろな制約があった中で、スカイネットが選び抜いた究極の最善手が、本作なのだと考えましょう。このターミネーター2は、そんな分岐された世界線の1本のお話。

余談
個人的にはフジテレビ版の吹き替えが一番好き。
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