ロベール・ブレッソン直系の「感情を表に出さない淡々とした役者の演技」「躊躇いなくバッサリと省略していく編集」が逆に登場人物たちのエモーションを引き立てる
暴漢に襲われ記憶喪失になりホームレスに身を落とすという悲惨な状況にも関わらず、卑屈になることなく目の前の現実に対処していく主人公が魅力的
主人公とヒロインの初々しい恋愛は見ていて暖かい気持ちになる
記憶を失っただけで社会から弾き出されてしまう現代の社会システムを批判する社会派映画として見ることも出来るが
敢えてカテゴライズするなら本作は至高の恋愛映画に分類したい