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パッションのarchのレビュー・感想・評価

パッション(2004年製作の映画)
3.5
キリスト教原理主義者でかなり敬虔な信者であるメル・ギブソンによるひとつの信仰の形がこれ。
自分の元来持つマゾヒスティックな部分が宗教という形態に本当にマッチして、なおかつイエスの受難に深く共鳴したんだなってのが一目瞭然となる作品。

話はシンプルでユダの裏切りによってゴルゴダの丘に磔にされるイエスの前12時間を拷問と衆愚を前景化して描き出す。そして逆説的にイエスの真性が強調されていく。
びっくりするのは『アポカリプト』と同様に当時使われていた言葉しか使われていない点である。そのリアリティーを以てイエスを描くの信仰の凄まじさよ。
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