Yuuki

パッションのYuukiのレビュー・感想・評価

パッション(2004年製作の映画)
4.5
観ていて自分の身体に何かとてつもない痛みをおぼえてしまう。

原題は、『THE PASSION OF THE CHRIST』。『パッション』とは、イエス・キリストの受難(苦しみやわざわいを受けること)を意味する。

本作は、イエスの弟子の一人・ユダの密告によって捕らわれ、裁きの末にむち打ちの刑に処せられ、さらには十字架を自ら背負わされてゴルゴダの丘に向かい、ついに磔によって死ぬという、キリスト自身の受難の様を生々しく描いている。

メガホンを取ったのは、『マッドマックス』をはじめとして『アポカリプト』や『ハクソー・リッジ』で有名なメル・ギブソン。カトリック教徒である彼の解釈によって、本当にこれでもかというほど描き出した本作は傑作中の傑作と言えるだろう。公開時、この映画を観てショックのあまり死亡した人がいるなど、全世界に物議を醸したのにも納得がいく。

とくにむち打ちの刑のシーンや十字架を背負って歩くシーン、さらには十字架に架けられるシーンにショックを受けるはず。

鑑賞後、本作を観た1人1人がキーワードでもある"受難"とはいかに何なのかと考えることになるのではないだろうか。
Yuuki

Yuuki