「ありがとう」
本作を鑑賞した時、終始その言葉しか出なかった。
一見単純な表現かもしれない。
しかし、それはとても綺麗で重みのある言葉ではないだろうか。その言葉がいつ、どこで、そして何故出てきたものなのか、今を生きる私たちは考える機会が少ないのではないだろうか。アニメーション作品の中で最も言葉が美しく使われる本作がそれを教えてくれた。
・
1人の少女が「愛してる」を知る、ただそれだけのためにまっすぐ進んでいくその姿に、改めて元気付けられた。人にはそれぞれの「愛してる」があり、それはひとつではない。これから先、さまざまな人や物事を「愛する」ことがあると思う。その際には彼女が抱いた純粋で真っ直ぐな「愛してる」を自分も抱きたい。
・
人は、そう簡単に素直になれない。本当の気持ちを伝えることが難しい時もある。でも、伝える方法は沢山ある。
今となってはほとんど使わなくなってしまった手紙。これを機に誰かに手紙を書こうと思う。