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パッションのvilljobbaのレビュー・感想・評価

パッション(2004年製作の映画)
3.0
観たのは三週間まえ。
言語オタクとして絶対観なきゃと思いつつ観てなかった映画。

イエスキリストの処刑までの数時間を描いた映画。
イエスと仲間たちはアラム語、ローマ帝国の執政官はラテン語で話すというガチっぷり。敵として描かれるユダヤ人聖職者たちはヘブライ語を話しているらしいけど、そんなの言われなきゃ気付きません。

痛すぎる拷問シーンをひたすら描き、言語まで再現する割には、悪魔だのなんだのファンタジーな描写がちらほら。
結局信者が作るとこうなるのか。モヤモヤする。

アラム語は、当時の中東で国際共通語として使われていた言語で、現代のヘブライ語やアラビア語と遠い親戚の言葉。
イエスをはじめとするユダヤ人は、他民族に支配された期間が長かったので先祖の母国語であるヘブライ語ではなくアラム語を話していました。(ヘブライ語は宗教用の言語になった)
アラム語が国際語になったのはアラム人が帝国を築いたからではなく、彼らが商人として中東中を駆け巡っていたからというのが面白いところ。
例えるなら、世界中から集まったアニメオタクたちの集会所の公用語が日本語になるような感じか。
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