思いだせないくらい昔に観たけど再度見直した。
当時は浜辺のピアノというビジュアルに惹かれたもののそれほど？という印象だったはず。
当時は全く縁のなかったピアノを今私は毎日弾いて救われている。
そんな中で観たこの映画に心の底から震えた。
浜辺のピアノ、海中のピアノ、そして義体化ピアニスト。
私は自分の爪が鍵盤にあたる音が耳障りに聞こえるけど義体が鍵盤を弾く音は心地いい。
その「カチリ」という音はその義体化ピアニストの確固とした視線のようだ。
映画がアートであることを証明する映画だ。
常々オーストラリア映画は「世界の終わり」を見事に描くなと思っていたけどこの映画も世界の終わりのような最果ての地で起こる物語であり、また、主人公にとっての世界の終わりを描く物語であった。
素晴らしい映画だった。
