貝

ピアノ・レッスンの貝のレビュー・感想・評価

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
3.0
なかなか新しいタイプの不倫映画でした。金持ちで優しい夫のもとに嫁ぎながら彼には一切の心を閉ざして野蛮でマトモな会話も通じなそうな原住民と不倫をしてしまう女の物語です。
ピアノ・レッスンって邦題勝手に妄想が膨らんで絶対エッロいやつやろ、、と思ってたけどそういうのじゃなかったね残念。

エイダ(ホリー・ハンター)は話すことができないけど、話せないというより話すことを止めてしまっているだけのような、ものすごく自己主張の激しい女だった。彼女にとってピアノは声同然で、心臓そのもので、それを浜辺に置き去りにした夫スチュアート(サム・ニール)にそれ以降心を開くことはなかった。娘が「パパ」と呼んで懐いても彼女はお構いなし。執念深い女。深い深い闇の中にいる人。

こういうタイプの人って他人の心にズカズカ土足で入り込んでくるベインズ(ハーヴェイ・カイテル)のような男に弱いのかしら。。意外にコロッと落ちて、代償も大きかったけど素晴らしいものを手に入れて死ぬこともできなくなって、良い結末だったですよね。
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