YuyaTakegawa

ピアノ・レッスンのYuyaTakegawaのネタバレレビュー・内容・結末

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

久しぶりに鑑賞。以前よりすっと理解できた気がする。映像、音楽、演技どれも素晴らしいが、やはり脚本が素晴らしいのですね。声を出さないエイダにとってピアノ=声、字が書けないベインズにとっての身体。ピアノを弾きながら、娘の父である先生のイメージを重ねながら、背中でベインズの存在を感じる。無言のコミュニケーション。ラスト棺桶(母との思い出でもあり、自分を縛ってきたもの)であるピアノとともに沈み、そして浮かび上がる。という生まれ直しのシーンがあり、あぁ、これで言葉を話すんだなと、納得。自分の本当の声(自由意志)を取り戻す、再生の物語なのですね。背景とか筋も異なるのですが、恋愛を通じて自分の言葉を獲得する「すべて真夜中の恋人たち」も思い出しました。