ウエス・アンダーソン監督に大きな影響を与えたというこの作品。
1970年代初頭のロンドン 少年少女のみずみずしい恋を描いた学園ラブロマンス。
なのですが、この映画は単なる恋物語だけではなく、男の子同士の友情、クラスメイト達との友情ストーリーになっています。あと 子ども達目線での大人や社会への反抗です。
本国イギリスやアメリカではヒットしなかったそうです。でもそれが どうしたっていうのでしょうか。日本をはじめ、アジア諸国、南米やその他世界各国で多くの方に感動を与えた映画です。監督や脚本家 俳優の皆さん 子ども達は 評価されてよいと思います☺️
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ちょっといい上流家庭のダニエル(マーク・レスター)と普通の労働者階級のメロディ(トレーシー・ハイド)。そして少し貧困で家族の世話もしないといけないトム・オーンショー(ジャック・ワイルド)
イギリスでの格差社会を3人の家庭を通じてしっかりと象徴的に写していました。
ロンドンの公立学校の子ども達、とにかく、明るく自由闊達、生き生きとした表情や笑顔が素晴らしい! 逆に先生や親達は徹底的にいわゆる俗物に描かれています。
私が一番好きなシーンは、ディックス先生のお仕置きを終えたダニエルをメロディが 廊下で けなげに待っていてくれるところ。
そして追いすがるトムを振り切って 二人手を繋いで墓地に歩いていくシーン。一つのリンゴを二人で交互に齧りながら話す場面。ビージーズの「若葉の頃」が流れていました。
運動会でダニエルが走りながらメロディへの想いをフラッシュでイメージする場面や音楽室でリコーダーの音に合わせるシーンなど印象的な情景と素晴らしい音楽が相乗効果を上げていました。
メロディがダニエルを愛おしく想う気持ちを お父さんお母さんに伝える所も とても切なかったです。
トムとダニエルの友情も胸が熱くなります。家庭環境や格差の違いがあっても、互いに庇い合い、助け合う二人。途中、衝突して取っ組み合いの喧嘩もしましたが、すぐに仲直りでした。
マーク・レスターとトレーシー・ハイドは、ほぼ映画の設定と同じ年齢ですが、ジャック・ワイルドは、この当時 もうすでに高校生ぐらいだったのは、有名な話だそうです。(って 人から聞きました)
ジャック・ワイルドは、「オリバー!」でも、この小さな恋のメロディでも 素晴らしい演技力を発揮しています。もっと多くの作品に出て欲しかったです。トレーシー・ハイドさんも勿論です‥‥
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「僕らはいつも一緒にいたいだけだ、それが結婚って事でしょう!笑うなんて失礼じゃないか!」
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NHK BSプレミアム 録画鑑賞
記録だけでしたので レビューし直しました。