この作品でカンヌに行ったそうだが「これで?」というのが正直なところ。
圧倒的な雪景色、喪服の主人公二人を際立たせる全編モノクロはいいと思うが、
続く会話、道中で出逢うカップルとのやりとりなど、どれもが緊張感も驚きもなく、笑いもスベッていて、微妙。
モノクロ、登場人物の少なさから
園子温『部屋』を思い出したが、あちらは随分と冴えていたし、
こちらは全体的な間伸び感が否めない。
前作『CLOSING TIME』は随分と音楽がついていたので観れたが、
音楽が少なくなると、途端に観れなくなる。
たぶん今の渡辺紘文の方が、
同じ条件で、面白い作品を作れるのでは?と思った。