あさ

みじかくも美しく燃えのあさのレビュー・感想・評価

みじかくも美しく燃え(1967年製作の映画)
3.5
倒れた瓶からとくとくと溢れる赤ワインと2人の表情。詳しくない私でも聴いたことのあるオーケストラ。2人が宿から逃亡するシーンで流れた曲、最近見た映画の何かに使われてた気もするけど何だったっけ。調べよう。

愛とはなんぞや。
「燃える」という表現がぴったりの2人だけど、中尉は何とも無責任な印象だったわ。妻子がいるのに、というのも勿論だけど、ヘドウィグが男に膝を見せたと激昂するシーンも。なんだか女は愛でる対象に過ぎないのでは。
相手の世界を見てみたいという表現もあったけれど。愛する人と経験を分かち合うという価値観があっても、かつて愛した人が置き去りにされてる気持ちまでは共感できないの。ヘドウィグの気持ちは?理性的には説明のつかないものが愛なのかしら。

最初のホテルの女将さんの髪型がリトルミイというかミムラというか、とてもムーミンの世界感じて北欧…となりました。語彙。

現代でも不倫とか、しっかりカタをつけろよと思う話はあるけど、この心中は時代柄も大きいんでしょうね。職業も。この2人にはこの方法でしか愛する時間が作れなかったのかと思うと。若さゆえかな。儚い。夕焼けを背に浜辺でうずくまる2人は美しかった。
あさ

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