ほっきょくぐま

哀愁のほっきょくぐまのネタバレレビュー・内容・結末

哀愁(1940年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

🐻‍❄️🐻‍❄️🐻‍❄️🐻‍❄️
1911年8月5日はアメリカ合衆国の名優
ロバート・テイラーの誕生日です🎂
代表作「哀愁」を鑑賞しました✨

監督はマーヴィン・ルロイ監督が務めています

1939年のロンドン
イギリスがドイツへ宣戦布告し、フランスへの出征が決まったロイ・クローニン大佐
(ロバート・テイラー)は、車で駅へ向かって
いました
途中、ウォータールー橋を降り立ち、車を先に待たせると橋の欄干でもの思いに耽ります
大佐の手には幸せの御守り“ビリケン人形”が
握られています
まだ、大佐が大尉だった頃、この橋で出逢った踊り子マイラ(ヴィヴィアン・リー)のことを
思いだしていました…


戦争によって、離ればなれとなった大尉と
踊り子の哀しくも切ない物語です

ウォータールー橋で出逢った二人は、急速に
惹かれ合います
それは戦時中だったからかもしれませんが、
マイラの踊り子として舞う姿を見たロイは
その日の夜、マイラを食事へ誘います
楽しいひとときを過ごした2人は最後に
「別れのワルツ」を聞きながらダンスをします
ひとつひとつろうそくの灯が消えていく、
キャンドルライトのなかダンスする2人の姿が
とてもロマンチックで美しく
儚げでもありました
日本では「蛍の光」ですが、この作品の中での
美しい旋律に心奪われます


戦争で残された人たちが生きていくには、
マイラたちのように自分を犠牲にしなければ
ならなかった事実があり、戦争が生んだ悲しい現実がありました

その後、間違った情報により、悲劇的な最後を迎えてしまいますが、悲しく切ない気持ちで
いっぱいになりました

幸せを呼ぶビリケン人形は戦火の中生き延びたロイに生きる勇気を与えました
最後にその力がマイラに伝わることができたらどんなによかったでしょう
今、思い出のウォータールー橋にひとり佇む
ロイはそんな思いで、ビリケン人形を握りしめます


繊細な心をもったマイラを「風と共に去りぬ」で有名なヴィヴィアン・リーが演じ、
スカーレットとは真逆な性格の女性を
演じています
マイラの柔和な表情とその佇まいがあの
スカーレットを演じた人物と同じとは
思えないほどの名演技でした
束の間の幸せを楽しむ笑顔がかわいくもあり
美しくもありました

そしてロイ役のロバートテイラーの軍人としてのキリッとしたかっこよさと紳士的な振る舞いに心打たれました


悲恋を描いた作品の中でも名作と呼ばれるこの作品、切なくも美しい愛の物語です