ころん

パピヨンのころんのレビュー・感想・評価

パピヨン(1973年製作の映画)
3.8
冤罪で終身刑となり孤島の刑務所送りとなったパピヨン。監獄島へと向かう船の中で偽札作りが得意なドガと知り合い仲を深めていく。監獄島で待っていたのは人間扱いすらされない奴隷のような日々。次々と死んでいく囚人たち。パピヨンは脱獄を何度も試み、ドガは彼なりの方法で生き抜こうとする。

パピヨンとドガはこのような状況でなければ親しくならなかっただろうなと思いつつも、離れている時も互いを思い、気遣っていて、様々な面で正反対なふたりの友情が熱かった。虫を食べても何をしてでも生きようとするパピヨンにちょっとついていけなかったけど生ではなく自由を求め続けていたんだと気付いてからはすんなり受け入れられた。脱獄に成功し逃げている途中で夢か現実かわからないシーンが出てきてさすがに死んだか…と思ったけどしぶとく生きてるパピヨン。
終身刑になってから何年も経ち比較的安定した生活を手に入れたにも関わらず自由を求め続けた男にふさわしいラスト。そして唯一無二の友との別れ。

1970年代の映画なのでCGじゃなくてほとんど全部撮ってると思うんだけど、ワニのシーンとか実際にやったと考えるとすごいな…生きてるしめっちゃ元気じゃん!CGでは出せない自然の迫力を感じられたのはとても良かった。
あとドガの眼鏡が変わっていくのが個人的にツボだった。スタッフロールで流れる廃墟となった刑務所も好きだった。
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