Denkishino

スモークのDenkishinoのレビュー・感想・評価

スモーク(1995年製作の映画)
4.5
一軒のタバコ屋から始まる、そこで暮らす人々の数奇な繋がり。
このDVDのパッケージ。このシーンをパッケージにするとは、なかなか粋な計らいです。ここが原作の部分だそうなので、当然なのかもしれません。一連の物語の流れを置いて、その時の主要な登場人物に順次スポットを当てていきます。準オムニバス形式とでも言えば良いでしょうか。登場人物がみんなタバコを吸っている、今ではきっと撮れない映画でしょうね。劇中「タバコが禁止の次はセックスが禁止になって、他人を笑いにかけるのも禁止になるぞ」これでは、映画は作れなくなるかもしれない…笑 主な登場人物としては、タバコ屋の店主、そのタバコ屋の常連の作家、その作家を偶然助ける少年。この三人とそれを取り巻く人々がうまく絡み合い、当人たちにとって大きな出来事となっていきます。配役としては、ハーヴェイ・カイテルがとても良かったと思います。格好や台詞、口が悪くて、でも人情味のある、それらしい雰囲気。終盤の長台詞はみどころです。wikiによれば、このシーンに3日掛かったのだとか。いわゆる人情劇。重々しくせず、明るい雰囲気がとても清々しい良い作品でした。
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