Tai

ダークナイトのTaiのレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
4.8
前作『バットマン/ビギンズ』をNetflixで観て、こちらも鑑賞…
ヒース・レジャー演じるジョーカーがあまりに有名な作品ですよね。
初めて観た時は彼が何を仕出かすか予測不能なのが恐ろしく、2度目以降は〝あのシーン〟になると分かっていることで心拍数が上がりました。やっぱり、恐ろしい作品です。

なんと言っても、やはり本作の見所ってジョーカーが全て持っていっちゃうんですよね。
語る上で重要な人物や展開は沢山あるんですよ。でも、それら全てをヤツが塗り替えてしまう。本当に恐ろしいヴィランです。
彼自身のことを語るシーンは何度かあるのですが、シーンが進むと全て嘘っぱちに見える。
結局、ジョーカーは何者なの?何者でもないの?という、まさにカードゲームにおいて、何のカードの代わりにもなってしまうジョーカーそのもののようです。

しかも、ジョーカーには特にこれと言った特殊能力的なものがないんですよね。強いて言うなら〝異常なまでの狂気〟のみ。
そんな人間の行動が、一体、作中でどれだけの他者を巻き込んだのか…
バットマンもまた装備さえなければただの人という点ではジョーカーと同じで、思想や心が違うだけで、これだけ両極端の存在になってしまうのだという、良くも悪くも人間の可能性を垣間見る作品ではないでしょうか。
そして、それは彼ら2人に限らず…


ノーラン監督版のバットマン・シリーズで最も話題となり評価もされた本作。
この作品を観た人々は一体、何を感じ取ったのか。それすらも、ヤツは嘲笑っているのかもしれない…とか思ってしまう作品ですね( ´∀`)b
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