一人の天使が死に、
一人の人間が誕生する。
生きるとは何かという問いは、私たちが生まれ死ぬまでの間ずっと着いてまわる呪いのようでもあるし、希望のようでもある。
人は生を受けたその瞬間から一人ぼっちなのかもしれない。
迫り来る死を前にして日々を過ごす時間。
生きるとは孤独で、不条理で、不安定。
だから私たちは哀しみに打ちひしがれた時、自分自身を、他者、世界そのものを恨み呪うのだろう。
それでも人は生きることに意味を探し求める。
限られた時間の中で生まれる出会いと別れ。
目に映るもの、耳に伝わること、肌で感じること。
太陽の暖かさ、雨の冷たさ
日の出と日没
波のさざめき
木漏れ日
そよ風
音楽
映画
愛の温もり
生命
この世界は溢れるたくさんの美しいものたちで輝いている。
永遠はない。
だからこそ儚く愛おしい。
私たちは、日々の小さな出会いと別れが作り出す空間に生きている。
その空間には多くの不安、悲しみが存在している。
同時に、その空間には沢山の愛や希望の温もりに溢れている。
寂しさや孤独、苦悩と恐れに傷つき、この世界を呪うかもしれない。
そんな時私たちは自分自身とこの世界の尊さを思い出す。
希望を持って生きたい。