ルトガー・ハウアー追悼で。
彼の魅力は人間を超越したかのような得体の知れない独特な存在感だったと思う。
『ブレードランナー』のロイ・バッティはまさしくそれなんだけどもブレードランナーは彼だけが魅力の映画ではないのでルトガー・ハウアーの魅力をよりストレートに堪能するならばこちらの『ヒッチャー』のジョン・ライダーだと思う。
奴はただのチンケな殺人鬼ではない。主人公の行く先へどこでも神出鬼没にぬらっと現れる。幽霊か死神のような佇まいで。生かさず殺さずありとあらゆる恐怖で翻弄してくる。単なるB級スラッシャーで終わらないのはルトガー・ハウアーの存在感あってこそ。