Sari

13日の金曜日のSariのレビュー・感想・評価

13日の金曜日(1980年製作の映画)
4.0
スラッシャーホラーの金字塔。
70年代にスラッシャー映画 『鮮血の美学』で頭角を現したショーン・S・カニンガムが監督を務めた。シリーズ最初の作品である本作は『ハロウィン』(1978年)の成功を受けて製作された。

過去に若い男女が惨殺されて以来、呪われたキャンプ場として嫌われているニュージャージー州のあるキャンプ場を舞台に、次々に起こる惨殺事件を描く。

本作の物語の主軸には、セックスなどの快楽に溺れる若者が殺されるという、それまでのスラッシャー映画の流れを汲むものがありながら、特にラストに湖から現れるジェイソンのシーンはトラウマさえ引き起こしそうなほど衝撃的なもので、それまでやもすれば「残虐な殺人シーン」一辺倒になりがちだったスラッシャー映画に革命を起こした。

とにかく、残酷に切って、刺して、血を流すという傾向に陥りがちだったスラッシャー映画から、本作は敢えて惨殺シーンを描かなかったり、惨殺シーン以外の仕掛けで見るものをドキッとさせるなど、まさしくホラー映画として革新的な演出を随所に見せ、衝撃的な映画となった。
Sari

Sari