垂直落下式サミング

13日の金曜日の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

13日の金曜日(1980年製作の映画)
3.8
クリスタルレイクを訪れたキャンパーたちが殺人鬼に襲われる恐怖を描いた人気ホラーシリーズの第一作目。
実はいわぬるネタバレ映画というやつで、ジャンルもスプラッターとかスラッシャーというよりはサイコスリラーに近い。
一人称視点で殺人シーンを描いており、終盤まで犯人の顔はうつされない。この演出は、ヒッチコックのある映画に着想を得ている。(タイトルをあげるとネタバレにならないか不安)
色ボケしたチャラい若者がキャンプにいって浮かれていると殺人鬼に殺される、という単純明快かつ後にスラッシャーとして一大ジャンルになっていく設定を打ち出しているわけだが、変なミスリードがあったり、異性と肉体関係を持たない処女は生き残らなかったりと、この時点ではまだ完全には物語の型、いわゆる「お約束」は出来上がっていないようだ。
特典映像で語られているが、やはり特殊メイクのトム・サヴィーニの貢献が凄まじいとのこと。80年代ショック表現の功労者だ。
他には、無名時代のケビン・ベーコンが出演している。もちろん死ぬ。