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戦争と平和のQIのレビュー・感想・評価

戦争と平和(1956年製作の映画)
3.8
“人生(命)を愛するということ”

今年最後のレビューはこの作品で

トルストイ原作の文芸超大作
(分厚い文庫本数冊を読むのにとても苦労した記憶がw)

何度もリバイバル公開がされていて自分も30年以上前に劇場鑑賞しました。

目的は完全にオードリー・ヘップバーン

なので、その時は彼女の可愛さとファッションショーのような衣裳をひたすら追いかけていただけだったという…😅

共演はヘンリー・フォンダ、メル・ファーラー

長大な原作の中から3人の恋物語の部分を中心にダイジェストされています。

この作品が公開されたのは『ローマの休日』から3年後

おそらくハリウッドは一躍スターとなった彼女を使って『風と共に去りぬ』的な作品を作りたかったのだと思います。

そして今、原作について思うこと

ナポレオンの侵攻をきっかけに没落していくロシアの貴族社会

戦争の悲惨さと愚かさ

戦争はなぜ起きるのか?

それでもそこから新しい時代へ向かっていこうとするロシアの人々

そんなことを描いた本作を“自分が最も影響を受けた作品”と言っているロシアの指導者

この作品でナポレオンがどのように描かれているかを彼は理解しているのだろうか?

「あらゆる小説の中で最も偉大な作品」と評される本作がプロパガンダ的に使われていることがとても辛く悲しい😢

他国から侵攻された歴史から生み出されたこの作品の持つ意味は?

このような作品を生み出せる国民ならば、自ら現在の状況を見つめ、自らの力で状況を変えることができるはず

そしてそのことは彼らにだけでなく、世界中の人々に向けられていることを忘れてはならないと思います。

非暴力主義者だったトルストイが今の世界を見たら何を思い、どんな作品を世に出すのか?

来年こそは世界中すべての人が、そして自分自身もその一人として明るい未来に向かって歩んでいけることを願ってやみません
🇺🇦

p.s.
ロシアのウクライナ侵攻が始まった日にこの作品を放送したNHKは凄すぎる😯
おそらく偶然だとは思いますが😅

ご挨拶
今年も多くの素晴らしい作品に出会うことができました。

ちなみに今年のベスト作品は
🇺🇸ウエスト・サイド・ストーリー
🇯🇵ケイコ目を澄ませて

そしてフォロアーさんを初め多くの方々にいいね!やコメントをいただけたことにとても感謝しています🙇

来年が皆様にとって良い年になりますように✨

そして素晴らしい映画に出会うことができますように✨
QI

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