のんchan

サラの鍵ののんchanのレビュー・感想・評価

サラの鍵(2010年製作の映画)
4.2
『ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件』をご存知の方いらっしゃいますか?
私はこの作品を観て初めて知りました😥

長く生きているのに無知過ぎる😣
でも今日こーやって知れた事で、また新たなナチス探索(言い方悪いけど興味深いので少しづつ関連作品を鑑賞しています)の1つのピース🧩がハマった感じ。

1942年7月、ナチスはヨーロッパ各国でユダヤ人を大量検挙を計画した。フランスにおいてはパリで9000人にも及ぶ警察官と憲兵が動員され、検挙者数は1万3152人(うち子供が4115人)だった。

当時パリ15区にあったヴェロドローム・ディヴェール(冬季自転車競技場)が、アウシュヴィッツ他へ仕分けされる中間収容施設となった。検挙されたユダヤ人の多くは5日間そこに閉じ込められ、屋根はなく真夏の太陽が照り付ける中、食料や飲料水を与えられず、トイレもなく身動きもできないまま、飢えと渇きと臭気に襲われ、異様で人間の成す行為とは思えない異常な状態で命を落とす人々が絶えなかった...

このドラマは、検挙された10歳のユダヤ人の少女サラの目でみた世界から始まり、それから60年後、時を現代に移し、パリで暮らすアメリカ人女性ジャーナリストのジュリアが、アウシュヴィッツに送られた家族を取材するうちに、かつて自分のアパートで起こった悲劇を知ることとなる...

ちょっと時系列が飛ぶし、家族の関係性が複雑だけど、それ程解り難くはない。
過去と現代を並行しながら、頭の中を整理しながら観進める感じ。
キャストが皆秀逸な演技なので時間の経過を感じなかった。

10歳のサラを演じたメリュジーヌ・マヤンスは可愛いし、芯のある強いパリジェンヌの卵で、本当に素晴らしかった👏

ジュリア役はクリスティン・スコット・トーマス。知的でクール、女性の喜び、苦悩、家族、仕事、妊娠とあらゆる表情で演じている。この役にピタッと雰囲気が合っていた。素敵な女優ですね✨

観る価値のある秀作でした🌟
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