のんchan

アリスのままでののんchanのネタバレレビュー・内容・結末

アリスのままで(2014年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ずっと観ようか悩んでスルーしたままだった。
なんか年齢的にも微妙で受け止めるのキツそうな気がして...
そんなことしているうちに、もう"若年性"は付かない普通の認知症って言われる年齢になってるかも、おそろしや🤣


言語学者で大学教授をしている50歳のアリスの話。
医師の夫、結婚している長女アナ、医学生の長男トム、演劇に夢中の次女リディアの3人の子供に恵まれ何不自由のない暮らしだった。
ある講演中に言葉が出なくなり、ジョギングの最中は場所が分からなくなったりし始める。
自ら精神科に行くと遺伝性のある若年性アルツハイマーと宣告される。
子供たちも50%の確率で遺伝すると言われ、それぞれ調べてみると,アナは陽性、トムは陰性、リディアは拒否。
日に日に物忘れは多くなり、家の中のトイレの場所もわからなくなってしまう。

この病気は比較的、ストレスが強い、知能の高いアリスはなりやすかった。
病気の進行度合いは人それぞれだろうし、アリスの場合の症状はどんな様子になるのか?はムーアの演技が上手いのでなんとなく理解できる。

もちろん悲壮感しかないが、その苦痛すら忘れる日が来るのだ。
アリスは賢いので、自分が進行した時のために、自分が見て分かるようにPCにアリス自身宛に指示しているのが辛かった。それも虚しく終わるけど...
特に言語学者である自分が言葉を失って解らなくなるなんて、誰よりも苦しいだろう。

見えているのにわからない。
聞こえているのにわからない。

『目の前にぶら下がっている言葉に手が届かない』
という台詞がその時の症状を的確に捉えていたと思う。

ジュリアン・ムーアはこの演技でアカデミー賞主演女優賞を受賞しただけあり、リアルな喪失感を伝えるに余りあった。

ただまぁ、裕福で金も手もある生活が出来る人はそんな中でも救いはあるかな?
性格だから仕方ないけど、マイペースの次女とはよく喧嘩になったりしてたけど、結局、次女が実家に戻って面倒をみることで終わるのだが...

この作品は生活水準の高いケースであり、もし、手を借りれる人がいなかったりした場合は想像を絶してしまうな〜。
のんchan

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