レオン

キング・コングのレオンのレビュー・感想・評価

キング・コング(1933年製作の映画)
4.0
「ゴジラ」第一作目より20年以上も前、
CGどころか、歯車などのアナログパーツで出来た計算機が、
部屋いっぱいの大きさだった頃の作品、とは思えない映像表現に驚愕!

おそらくこの作品の"コング"は、顔・手・足の部分はほぼ等身大の模型が作られ、全体は小さい模型でこま録りされた映像を、うまく組み合わせて、作られていると思う。
手につかんでいたヒロインを、地上に降ろすシーンなどは、
日本の1967年作「コングの逆襲」よりも自然にスムーズに見えて驚く。

日本の「モスラ」等のワンシーンに、原住民が集まって踊り、その怪物の出現を祀るようにする描写はこの映画がオリジナルだったと知る。
今作のかなり後年に作られた"リメイク版"も、ほとんどのシナリオは、今作を忠実に再現されていると知り、いかに今作の物語の完成度が高かったかが分かります。

ただ、その後のリメイク版と全く違うのは、コングがヒロイン以外の人間を簡単に殺してしまうシーンが多数描かれている・・。、
(踏みつけて、その足を"ねじる"という残虐な表現まである・・)
コングはヒロインに興味を示し、助けるシーンはあっても、意思が通じあうというような表現はない・・。
そう、子供にも見せようという趣向がない点だ・・。

だが今作はその年の映画で最もヒットし、当時日本円で4億(現在なら20倍以上か?)以上の興業売り上げを記録したらしい。

CGで何でも表現出来てしまう2021年の最新作「ゴジラvsコング」もよいですがが、90年近く前の何にもなかった時代に、このシーンは ”どうやって録ったのだろう・・”” と考えながら見ると、より一層興味深く見れると思います♪ 
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