JOURNEY

チャンプのJOURNEYのレビュー・感想・評価

チャンプ(1979年製作の映画)
-
 映画には様々なキャッチコピーがある、伝説のコピー “落涙率98%!女性なら必ず泣けます!” そう、それが 『チャンプ』、男のオイラでも全然号泣ですよ、公開当時オイラの姉貴が大阪・梅田の阪急プラザ劇場で鑑賞しパンフレットを買って来てくれた、今思うと劇場鑑賞していた姉貴が羨ましい。

 この作品には色々エピソードがあって、前売券特典でオリジナルハンカチがもらえる “このハンカチで感動の涙を拭いてください” とプリントされてたらしい、それと “この映画は終映後、しばらく明かりは灯りません” ってコピーがあったらしく、泣きじゃくってる観客の為に時間設けたんですな。

 そりゃ泣きますよ、明らか泣かせに来てるとわかってても 『世界ウルルン滞在記』 ですよ、アニーが初めてT・Jに触れるシーン、我が子を後ろから抱きしめT・Jに気づかれない様に2度匂いを嗅ぐ、抱き寄せるだけでなく匂いを嗅ぐと言う行為、苦悩を表情と仕草でダナウェイは絶品の演技力で見せてくれます、イチコロでヤラレます、今この文章を書いてるだけでも思い出し泣きしてしまうよ。

 しかし、そんなダナウェイも野暮ったいヴォイトもリッキー坊やに全部持って行かれます、彼以上の子役はもう出ないかも知れない、天使っぷりがレベチです、彼なくしてこの映画は成立してなかったと思う。

 このリッキー坊や、この年のゴールデングローブ賞新人男優賞を獲得している、にもかかわらずアカデミー賞にはノミネートすらされなかった、そう、そうなんです “フレンチトースト” と共に賞を総ナメにした 『クレイマー、クレイマー』 相手が悪かったです、時代が悪かったです、でもオイラはこっち 『チャンプ』 推しですが。

 いい作品には最後に抜群のオチを用意しているもんです、この作品もそうです、パンチが効き過ぎてるハッピーエンドとはいかない、受け入れがたいラストをハンカチを用意して思いっきり泣いてしまおう。
JOURNEY

JOURNEY