ジョージ・A・ロメロ、「死霊のえじき」以来約20年ぶりとなるゾンビ映画は、ゾンビが蔓延した世界で、防御フェンスと兵士に守られた高層ビルとスラム街からなる町に、自我と知能を持ったゾンビ「ビッグダディ」をリーダーとしたゾンビ軍団が襲ってくるお話です。
ゾンビの居ない高層ビルでぬくぬくと暮らす富裕層の住人と、スラムに住む貧困層の住人。
スラムの人間はフェンスの外で、ゾンビの恐怖と戦いながら物資を調達し、一方で富裕層の人間は酒を飲みながら捕らえられたゾンビの前で記念撮影をしている。
そのエグい格差の描き方、ロメロですね~。
きっと「死霊のえじき」の時に描きたかった世界がこの作品なんだろうな。
そして今回の目玉、ロメロ史上最高知能を持ったゾンビのビッグダディ。
バブみたいな可愛げは1ミリもありません。
この作品で登場するのは相変わらずのノロノロゾンビですが、今回はその半端ない学習能力とビッグダディによる統率力によってどんどん人間たちを追い詰めていきます。
特にビッグダディを先頭に大量のゾンビが川を渡り、水中から上がってくるシーンは最高です。
あ、もちろん今回もゾンビの食事(人喰い)シーンはしっかりあるので安心してください。
そしてそして待ってました、大好物のトム・サヴィーニ!
ちょこっとだけ登場します。ゾンビでだけど。笑
ちゃんと武器も一緒。
ロメロのこういうところ好きです。
ちなみにクレジットではマチェーテゾンビになってました。笑
ストーリー、キャスト、テンポ、アクションシーン、ゾンビの造形、エンタメとのバランス、グロ度と、ロメロゾンビ映画で一番好きな作品です。
追記。
花火でゾンビたちをクギ付け作戦。
やっぱり好き。
「墓に花を供えろ」=花火が上がる。
おしゃれ。笑
「デッド・レコニング(死の報い号)」
おしゃれ。笑
※ここからは記録用です。
大御所ロメロのゾンビ映画です。
ここでのゾンビは学習をし、道具を使い始めるという新たな展開を見せ、更には人間に対しての怒りという感情まであらわにし始めます。
それに対し人間がゾンビの足止めに使う手段が打ち上げ花火とは…。
やはり格が違う