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虹男のmitakosamaのレビュー・感想・評価

虹男(1949年製作の映画)
3.1
デアゴスティーニで初鑑賞。1949年の映画ですよ。戦後4年目。そうとは思えないほど斬新。
虹男なる怪奇キャラを想定してのミステリー。怪奇物の映画と見せかけて、終盤の種明かしは見事。
前半の怪奇色のエキセントリックさが非常に効いてるんだ。
摩耶家で起きた殺人事件。この摩耶ってのが、代々虹に呪われてるという設定なんだわ。「摩耶家は虹に取り憑かれてるんだ!」とか言っちゃう。なんとシュールな…
「虹が!虹が!」と怯える。
ホラーテイストなのに何処かシュール。伊藤潤二のマンガみたい。

特撮というかなんというか演出上で思い切ったことしてるのが、虹のシーン。
モノクロ映画なのに、虹がのシーンだけカラーなんだ。これもまた斬新。

俳優さんはあまりわかる人いないけど、唯一主役が小林桂樹だった。というか若い!細い!

サントラは伊福部昭。特撮はノンテロップだけど円谷英二も参加してる。

またメスカリンの幻覚症状について、けっこう科学的交渉もしてるみたい。凄いな。

今の目で見ると、もうちょい詰められる所も埋めれそう。こういう作品こそリメイクに向いてると思うんだがなぁ。
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