新ボンド、ダニエル・クレイグの007デビューは、イアン・フレミング原作一作目のカジノ・ロワイアル。今作は原作にはない、ボンドが007になる話でもある。
オープニングシークエンス、いつもとひと味違うガンバレルからして、以前とは一線を画した新たな007シリーズを期待させる。
クリス・コーネルの主題歌も今回のタフでハードなボンドにぴったり。
タイトル後のシーン、高い身体能力を発揮し華麗に逃げる爆弾魔と、無骨で強引なボンドとの対比が面白い。
ナッソーでのお色気シーン、空港での派手なアクションのあとは、最高のボンドガールの登場。
エヴァ・グリーンの美しさには終始やられっぱなしだ。
マッツ・ミケルセンとのカジノシーンもよかった。
ヴェスパーやMとのやりとりに人間味があり情緒的なのは、以前とは違う若く未熟なボンドであるがためだろう。
そんなボンドのラストシーン最後のセリフで、ダニエル・クレイグによる新たな007ジェームズ・ボンドは完成したと言える。
ストーリー、構成、キャスティング、演出全てが完璧な映画で、シリーズ最高傑作なのは間違いない。