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続・黄金の七人/レインボー作戦のodyssのレビュー・感想・評価

3.5
【第一作より面白い】

第一作が当たってのシリーズ第二作ってのは、たいていはスケールが小さくなって二番煎じ的な駄作になってしまうものだけれど、この『黄金の七人』については例外。この第二作のほうが面白い。

まず、パロディに徹していること。アメリカ、自由、共産主義への敵対、革命勢力撲滅などの、西側諸国的なイデオロギーを、意識的に、そして多少茶化しながら用いている。どこかで見たような名前の組織や人物が出てきていて、あの時代を知る人間にはくすくす笑いながら見ていられるのだ。最後に出てくる「この映画に登場する人物や組織名はすべてフィクションです」というテロップが、実にしらじらしくて、愉快。

それから、変な、今からするとローテクな装置が色々と出てくること。特に、ゲンコツ型の機械を発射して敵軍兵士の顔に命中させて気絶させる、なんてのが笑える。そんな手間暇をかけるより直接なぐったほうが簡単じゃん、と言いたくなるのだが、それを言ったらおしまい。なんだか知らないけどさまざまな装置が次々と登場してくるから、ボタンを押してどういう変形を遂げるか、どう使われるのかを楽しもう。

そしてロッサナ・ポデスタの美しさも相変わらず。今回はある目的から革命軍将軍にお色気で迫って、本当に相手に恋してしまうというところがいい。髪は薄いけどヒゲをはやしたワイルドな革命家ってのは、女性にはモテるのかもしれない。案外このエピソードが、本作のいちばんの売りなのかもね。
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