アむーレ

ガンジーのアむーレのレビュー・感想・評価

ガンジー(1982年製作の映画)
4.0
インドのイギリスからの独立と差別·偏見への反対運動、世界平和を願い、地域の平和へ大きく貢献したマハトマ・ガンジーの半生を描いた作品。

中学の教科書では数行の記載で一瞬で終わってしまい、なんとなく凄い平和に貢献した人くらいの認識しかなかったが、ガンジーがそこにある差別にどう感じどうしたいと願ったか、それを祖国インドのためにどう行動しどんな功績を残したか、とてもわかりやすく描かれていてとても良かった。

独立運動とは言ってもイギリス支配に対し暴力を持って反撃するのではなく、インド人がインドの土地で自分達のために生きることを求め、非暴力の非協力を貫いた点はすごく感心した。
やられたらやり返す…そんな考え方は今でもあるし、ほとんどの人がそう考えると思う。
しかし報復は報復を産みそうしてるうちに世界が滅んでいくことを悟り、非暴力の非協力をもってイギリスに抵抗したことは人として尊敬できると改めて思った。
そんなガンジーの教えから、自分達の塩の製造工場へ行列を成してイギリス警察の暴力を受けながらも暴力を使わずに行進し続けたインド人の姿には涙こぼれそうなものがあった。
『イギリス人がインドを去るときは友人として見送りたい』というガンジーのセリフがとても印象的でした。

また、イギリスからの独立によりインドとパキスタンに分裂した宗教的背景(ヒンドゥー教はインド、イスラム教はパキスタン)があることも知ることができて良かった。

最後はガンジーが暴力的な方法で殺されてしまう。
現代の世界はどうだろう。
報復が報復を産み戦争に突き進もうとする国があり、暴力的な支配で人々の自由を奪おうとする国がある。
まだまだガンジーの考える思想には社会が追い付いていないね。
でも考えるきっかけを広めたガンジーの功績は素晴らしいと思う。

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絶望に陥った時 私は人類の歴史を思う
勝つのは いつも真実と愛だ
暴君や 殺戮者は
一時は無敵に見えても
結局 滅びてしまう
そのことを忘れてはならん

(マハトマ・ガンジー)
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